SQL Server 2008 へ移行／アップグレードするメリット その1
旧バージョン（SQL Server 2000 または SQL Server 2005）を SQL Server 2008 へ移行／アップグレードするメリットは、次のとおりです。
- データ ウェアハウス（テラ バイト級の大規模データベース）関連機能の大幅強化
スター ジョイン パフォーマンスの向上やパーティションのパラレル処理、データ圧縮、バックアップ圧縮、リソース ガバナーによるリソース調整、Integration Services のパフォーマンス向上など、SQL Server 2008 では大規模データベース向けの機能が大幅に強化されています。
- パフォーマンス監視ツールの大幅強化
パフォーマンス データ コレクション機能による動作状況の自動収集やグラフィカル レポートの自動生成など、SQL Server 2008 では性能監視のための機能が大幅に強化されています。
SQL Server Audit によるあらゆる操作の監査／ログ記録、透過的なデータ暗号化、ポリシー ベースの管理、変更データ キャプチャなど、SQL Server 2008 ではコンプライアンスを実現するための機能が非常に充実しています。
- エンタープライズ向けの機能がさらに充実
- Reporting Services の大幅な強化
Reporting Services は、旧バージョンから最も進化したコンポーネントです。SQL Server 2008 の Reporting Services では、今まで以上にグラフや表が作りやすくなり、見栄えの良いレポートを作成できるようになりました。弊社では Reporting Services の新機能を利用したいために SQL Server 2008 へ移行したお客様もいらっしゃるぐらいです。
- 各種のツールが使いやすく、さらに便利に
- SQL Server 2000 のメイン ストリーム サポートの終了
SQL Server 2000 は、メイン ストリーム サポートが終了しています。
- ハードウェアの老朽化
最近は、CPU やメモリ、ストレージなど、より高性能なハードウェアがどんどん登場しています。SQL Server 2000 や SQL Server 2005 発売当時のハードウェアでは、処理能力の限界がきている場合があります。
- 64-bit 環境への移行
SQL Server 2000 や SQL Server 2005 発売当時のハードウェアは、32-bit 環境が主流であったため、十分な性能を発揮できていない場合があります。SQL Server 2000 は、IA64（Intel Itanium）アーキテクチャの 64-bit 環境にはネイティブに対応していますが、X64 アーキテクチャ（Intel Xeon、AMD Opteron など）の 64-bit 環境にはネイティブに対応していません（SP4 から WOW でのサポートのみ）。
また、32-bit 環境では、SQL Server の内部使用しているメモリのうち、Workspace メモリ（一時作業領域）やプラン キャッシュ（SQL 実行プランの格納領域）が 4GB のメモリ空間を超えられないという制限があるため、クエリの実行性能に影響があります。これらの問題は、64-bit 環境へ移行して、搭載した物理メモリを制限なく、完全に利用できるようにすることで解決することができます。
■ 参考資料
弊社が執筆強力した「SQL Server 2008 徹底検証シリーズ」では、データ ウェアハウス関連の新機能や、コンプライアンス関連の新機能、リソース ガバナーによるリソース調整機能などを徹底的に動作検証／パフォーマンス比較を行った結果を公開しています。こちらも、ぜひご覧になってみてください。
SQL Server 2008 徹底検証シリーズのダウンロード
http://www.microsoft.com/japan/sqlserver/2008/bible/cqi.mspx
- 大規模データ ウェアハウス実践ガイド 環境構築編および運用管理編
データ ウェアハウス関連の新機能を徹底検証した実践ガイドです。データ圧縮やバックアップ圧縮、パーティション分割、MERGE、インデックス再構築、統計更新、パーティションに対するクエリ性能、Reporting Services や Analysis Services の性能、Integration Services による ETL 処理など、大規模データ ウェアハウスにおける現実的な日次バッチ／月次バッチ、論理設計、物理設計を想定した実践ガイドとなっています。総ページ数は 800 近くある大作です。
SQL Server Audit によるあらゆる操作の監査／ログ記録、透過的なデータ暗号化、ポリシー ベースの管理、変更データ キャプチャなど、コンプライアンスを実現するための SQL Server 2008 の新機能を徹底検証したホワイトペーパーです。具体的にどう利用すれば良いのか、従来の機能（プロファイラなど）との性能比較は？ などを徹底調査している実践ガイドです。
- データベース サーバー統合実践ガイド
リソース ガバナーによるリソース調整機能や、マルチ インスタンス vs. シングル インスタンス環境での性能比較などを行ったサーバー統合（コンソリデーション）のための実践ガイドです。
これらのホワイトペ^−パーを書籍としてまとめたものも発売されております。こちらもぜひご覧いただければと思います。
