データプロファイルタスクによるデータの分布状況の表示

SQL Server 2008 からは、データプロファイルタスク機能がサポートされました。この機能は、データの分布状況や、データの長さの分布状況、NULL 値の割合などを表示することができるので大変便利です。データプロファイルタスクは、SQL Server Integration Services（SSIS）のタスクとして実装され、出力結果を「Data Profile Viewer」ツールを利用してグラフィカルに参照することができます。

データプロファイルタスクの利用手順は、次のとおりです。
まずは、Business Intelligence Development Studio を起動して、新しい Integration Services プロジェクトを作成します。

次に、ツールボックスから［データプロファイルタスク］を配置します。

次に、［接続マネージャ］ペインで右クリックして、［新しい ADO.NET 接続］をクリックします。

［接続マネージャ］ダイアログでは、接続先のサーバー名とデータベースを選択します。

接続先の設定後、［ADO.NET の接続マネージャの構成］ダイアログへ戻ったら、［OK］ボタンをクリックします。
次に、［データプロファイルタスク］を右クリックして［編集］をクリックします。

［データプロファイルタスクエディタ］ダイアログが表示されたら、［クイックプロファイル］ボタンをクリックします。
これにより、［単一テーブルクイックプロファイルフォーム］ダイアログが表示されるので、次のように［接続］へ前の手順で作成した ADO.NET 接続を選択して、［テーブルまたはビュー］で任意のテーブル（ここでは商品）を選択し、［OK］ボタンをクリックします。

［データプロファイルタスクエディタ］ダイアログへ戻ったら、［OK］ボタンをクリックします。

次に、出力結果を書き出すファイルを設定するために、再度［データプロファイルタスク］を右クリックして［編集］をクリックし、［データプロファイルタスクエディタ］ダイアログを表示します。

［Destination］で「新しいファイル接続」を選択し、表示された［ファイル接続マネージャエディタ］で、［使用法の種類］で「ファイルの作成」を選択して、［ファイル］に任意のファイルパス（ここでは C:\test\product.xml）を入力し、［OK］ボタンをクリックします。
［データプロファイルタスクエディタ］ダイアログへ戻ったら、［OK］ボタンをクリックします。

次に、データプロファイルタスクを実行するために、［デバッグ］メニューの［デバッグ開始］をクリックします。

デバッグの実行中は［制御フロー］へ配置した［データプロファイルタスク］が黄色で表示され、実行が完了すると緑色に変わります。デバッグが完了したら、［デバッグ］メニューの［デバッグの停止］をクリックします。

■ Data Profile Viewer で出力結果の参照
次に、出力結果を参照するために、［スタート］メニューから「Data Profile Viewer」ツールを起動します。

Data Profile Viewer が起動したら、ツールバーで［開く］をクリックして、出力結果ファイルを開きます。

Data Profile Viewer でデータベースを展開し、次のように［列の値分布プロファイル］をクリックすると、右ペインに、商品テーブルの列名が一覧されることを確認できます。

列名の一覧から、「商品名」をクリックすると、商品名データが表示されることを確認できます。
右ペインの列の一覧から「区分コード」をクリックすれば、区分コードごとのデータの件数を参照します。

次のように「4」のデータを選択して、［クエリ］ボタンをクリックすれば、区分コードが「4」のデータを参照することができます（実際のデータも参照できます）。

「列長分布プロファイル」をクリックすると、データの長さの分布状況を参照することもできます。

このようにデータプロファイルタスクおよび Data Profile Viewer を利用すると、データの分布状況を簡単に参照することができるので大変便利です。

なお、そのほかの SQL Server 2008 の新機能の具体的な利用方法については、弊社執筆の SQL Server 2008 自習書シリーズ（下記 URL）の「SQL Server 2008 の注目の新機能をイチ早く試してみよう! 」編を参考にしてみてください。
http://www.microsoft.com/japan/sqlserver/2008/self-learning/default.mspx